雑考
「本当はどうなのか知りたいんです」
「いろんな意見があるじゃないですか」
「人それぞれだから・・・」
「自分のことは自分でわかります」
「口では勝てないから」
「反対の意見もきいてみたいんです」
「どっちが正しいんですか」
「本当はそう思ってなかったんです」
大学に入って以降、しょっちゅうこのような言葉をきく。
まわりの年齢のせいもあるのだろう。
こういった言葉自体が彼(彼女)らが今まさに成長する時期を迎えていることを示しているということはわかっている。
しかし、やはりもどかしさを感じずにはいられない。それと同時に危うさも感じる。
この種の言葉にはどこか共通点がある。そして、この言葉を発する人たちにも何か共通点がある。
壁がある。わからないということがわからないということだと思う。どうすればいいのだろう。
明らかに、それじゃダメなのだ。
明らかにそれじゃダメなことは世の中にいろいろある。
その時にダメだという勇気を持てるだろうか。そして、具体的にそれを伝える方法を持てるだろうか。今まさに僕はそれをためされている。
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もう一つ。
「うまくいく」ということはいいこととは限らない。うまくいっているから破滅に向かうこともある。うまくいく経済。うまく動くヒト、モノ、カネ。だからこそ破滅に向かうことがある。うまくいく原発。うまくいく人生。うまく単位をとる。うまくお金をかせぐ。
うまくいっているものほど怖いものはない。僕たちが考えなきゃいけないのは、うまくいかなくても「やっていける」方法なのだ。